「水力発電が日本を救う」 竹村公太郎著
第三章 なぜ日本のダムは200兆円の遺産なのか
ダムは半永久的に利用できる
ダムは下記の理由で半永久的に壊れないと言える。
・コンクリートに鉄筋がない
・基盤が岩盤と一体化している
・コンクリートが極めて厚い
また、洪水吐を備えており土砂に埋まる心配もない。
ダム式水力発電の可能性
ダム式水力発電は、発電量の調整が容易という利点もある。
ただ、日本の川に多数存在するダムの潜在的な電力は
まだまだ十分に活用できていない。
以下の方法でダム式水力発電のさらなる活用が可能だ。
発電設備のないダムを活用
既設のダムには簡単に穴が開けられるので、
取水口を設置し、発電設備を後付けできる。
既設ダムの嵩上げ
ダムは底から上に行くほど広がっていく。
嵩上げにより発電電力が高くなるだけでなく、
円錐に近似すると例えば10%の嵩上げで貯水量は3割以上増加する。
感想
一度作られたダムを活用することは環境への影響は少なく、
再生可能エネルギー普及のため積極的に行いたい事業である。
一方、本書ではあまり触れられていないが、「採算性」という壁がある。
中小水力はFIT制度という後押しがあるものの
水力発電は初期投資がかなり大きく回収に時間がかかる。
また、ダムは自治体が保有しているケースが多く、
発電事業者と自治体の連携が不可欠であることも挙げられる。
公益性のある事業であるため、政府としても
積極的に取り組んでもらいたい。
この件に関して記載された記事がありましたので
URLを貼り付けておきます。
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