発電保守の仕事 巡視日編
電力会社の発電系新入社員は、保守系の部門に配属されるでしょう。
そして現場で、機器の動作や特性などを学んでいきます。
そこで、保守部門のしごとについて簡単に紹介してみます。
今回は、その中でも巡視についてです。
電力業界の企業に興味のある就活生の方は参考にしてみてください。
(会社によってやり方は異なるかもしれません)
発電所の日常巡視の流れ(日勤)
8:40 出勤(巡視の準備)
9:00 巡視開始
15:00 巡視終了
16:00 巡視結果の整理
17:30 帰宅
このような流れで1日が終わります。
忙しい時期は、日中に巡視をしたら残業して技術事務を行います。
巡視とは?
1.発電所機器の異常の有無を確認
5感で感じ、異常がないか確認していきます。
発電所によって要注意のポイントがあります。
例えば、「○○の箇所は前回点検で異常の兆候が見られた」という点。
こういった箇所の経過監視には特に注意が必要です。
また、機器には様々な計器があり、前回データや管理値等と比較を行います。
「○○の温度が例年より高い」等、異常の兆候を読み取ります。
2.先行機の切替
発電所の補機には、先行機と後行機の2台が設けられている箇所が多いです。
その先行機を切り替えるのも巡視で行います。
運転時間の偏りは機器の損傷へつながることが考えられるためです。
補機は、故障すると発電所が運転できなくなる可能性があります。
発電所は運転してなんぼなので、バックアップとして
後行機が備え付けられています。
3.各種調査
トラブルの再発防止のために様々な調査依頼が来ます。
例えば、○○発電所で~~~が原因のトラブルが発生しました。
再発防止のために、△△△が行われているか確認してください。
といったものです。同種のトラブルを起こすと大問題なので
こういった機会に確実に対策を施す必要があるのです。
4.季節対策
夏は高温への対策、冬は降雪地域では雪害対策等が必要です。
配電盤室の高温を避けるための空調設備や、
屋外機器の積雪防止のためのヒーターの運転などがあります。
事務所での結果整理
1.発電所計器データまとめ
温度の傾向や経過監視項目の数値異常等についてチェックします。
2.懸案事項のまとめ
懸案事項をまとめるデータベースのようなものがあります。
1での異常事項が要対応のものであれば登録します。
いつまでにどのように修理するか大雑把な計画を立てます。
まとめ
こうして巡視が終わります。
日々の巡視が機器の異常防止に役立っているというわけです。
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