ひつじ先輩の電力会社退職エントリーを自社と比較してみた
こんにちは。イルカです。
今回はひつじ先輩の退職エントリについて、やめていない私が記事内容に関する意見や賛否を記載してムーブメントに便乗します^ー^
他の業界関係者の方の記事もみてみたいですねぇ。
記事内でひつじ先輩の退職エントリを引用させていただいております。詳細な話は以下に紹介するひつじ先輩のブログ記事を御覧ください。

モンスター社員から見た電力会社、参考になりますよ。
ひつじ先輩とは???
電力会社のモンスター社員として話題のひつじ先輩、ついに退職。ひつじ先輩???というかたはツイッターアカウント(鍵付)、ブログをどうぞ。

詳細はひつじ先輩のブログ記事を見ていただければと思います。退職エントリも、電力へ就職を考えている方や在職中の方に参考になりますし、その他電力関係の記事も尖っていて面白いです。
- 電力会社若手社員として水力・変電の職場を経験
- ルールの範囲内で仕事をしない、モンスター社員(自称)
- ついに退職し、退職エントリを作成(2020年2月1日の記事)
前提としての私の感情的な立場
努力に価値のない年功序列システムを採用している電力会社において、ひづじ先輩は一労働者として「捧げる労力」対「労働対価」の最高効率を追求していたように伺えます。仕事の報酬が労力に依存しない、もしくは依存度が極めて低い場合、自身の労力は「労力が報酬に反映される事柄」に投入した場合に報酬が最大化され、仕事への労力を最低にすべきであるのは自明です。

周りの目を気にしてひつじ先輩のようには振る舞えません。感情に囚われず最高の結果を求めていくのはある種仕事ができる方だと感じています。
という、割と好意的な感情をもってはいますが、記事内容については公平に中身を見ていきたいと思っています。
ひつじ先輩の退職理由と自社の比較
結論から言うと、ひつじ先輩の述べた退職理由の大半は私の会社でも当てはまっています。ただ会社に「変わらなければならない」という思いがあるようにも感じます。

あとは今後その本気度を今後見ていくことになるでしょう。
ひつじ先輩の退職理由から検証しましょう。以下のとおりです。
- 希望と異なる配属
- 公私混同の社風
- 無駄だらけの業務
- やりがいのなさ
- 成果主義が機能しない
ちなみにわたしがかつて会社をやめたいと思った理由と、やめるのを躊躇した理由は以下にまとめています。結果として私は会社に残っているわけです。

20代若手社員の私が電力業界から転職を検討する理由
こんばんは。管理人です。
私は現在転職を検討しています。
この会社で今後30年働くことに希望を見いだせなくなりました。
実際に、中途採用に応募もしました。
私がなぜ転職を検討しているのか、書き綴っていきたいと思います。

希望と異なる配属
こちらについては、人によるところがあります。
職場である程度の評価が得られた場合、業務内容の希望は通りやすいように感じます。ただ、ピンポイントな希望通りにいくとは限りません。
私個人の推測ですが、最後の異動についてはモンスター社員を実践していたひつじ先輩を見ての部署変更の判断でしょう。
公私混同の社風
正直、私の会社でもこれは当てはまっていますし、この風土の改善は正直あまり期待できないように感じています。

地域 > 株主 > 従業員
無価値な活動に参加希望者はいませんので、意思の弱そうな若手社員を無理やり業務時間外活動に参加させるのは茶飯事です。拒絶した際の周りの反応までまったく一緒です。こういった社風は本当に大嫌いです。
かつて組合活動の参加を強制され、そのことをアンケートで批判したら組合役員からマンツーマンの説教を食らった経験があります。

御用組合滅びろ!ユニオンショップ反対!
無駄だらけの業務
無駄なポイントを4つに分けて紹介されていました。
リスクを恐れすぎること
これに関しては完全に同意はできませんし、変わらないものでしょう。
人に危険が及ぶ作業が多い電力会社、人の命の危険に関わることに関しては恐れすぎて丁度良いぐらいで、安全を最優先し、効率を犠牲にすることも仕方ないと思います。人が犠牲になったときの会社の損失は計り知れませんし、人の命は取り返しのつくものではないからです。

ただしその結果、仕事が遅いことを非難するのはNGです。
一方、設備に関しては、リスク対策費とリスク発生時の損失の比較では、主観としてはリスク対策がやや過剰な気がしますが、これまでの制度上仕方ない面もあるかと思います。今後に期待です。
チェックリスト・ルールが多い
これに関しては同意できます。
形だけチェックされているチェックリストもあります。こういった書類は、管理部門が適宜リバイスをかけていく必要があるのでしょうが、責任を取れる人間がいなかったり、国への報告関連もありますので為されていません。
個人的にはチェックリストよりもマニュアルをきちんと作成したほうが良いような気がします。部署ごとのローカルルールや風習が管理しきれていません。

本社が各所を管理しきれていないのが問題だと感じています。結果、各所独自の業務方法が確立されておりマニュアル化もうまくいかないのでしょう。
無駄な書類が多い
これに関しても同意できます。
いわゆる「形を整えるため」「ストーリーのため」の書類が多々あります。ただ、この会社特有の話かどうかはわかりません。

余計な所から突かれないため仕方ないと思っていましたが、一般企業ではどうなのでしょう・・・?
紙が大好きなのはそのとおりだと思います。電子データ保管にしてほしい紙の書類が多々あります。ただ、社員の割合は若手よりもシニア層が多く、老眼な社員はディスプレイやタブレットを見ると目が辛いとか、いろいろ事情があるに違いないと思うようにしています^ー^。
書類の電子化や管理システム等、改善を目指す動きはあるように感じられますが、改善する能力があるか不安です。現在導入されているシステムはUIや操作性で不評なものが多く、結果として業務削減には結びついていないものが多々見受けられます。闇雲にIT化を進めても、システム導入や運用に対応できる能力のある社員がいないという問題があるわけです。

ITに強い社員が少ないので、新しいシステムを導入するとむしろ業務が煩雑化する恐れがあるとも思っています。現状も社員を悩ませるシステムは多々あります。
予算を使い切る
これは少なくとも私のいる会社ではそうでもないような気がしています。それとも部署によるのでしょうか。むしろお金がない、と困ることのほうが多い気がします。

無駄なものを買ったりはせず、使うにしても「こうしたらもっと良くなる」という意識で使っているかと。
また、経常的な予算については設備の点検・修繕スケジュールを考えて策定しているように見えます。昨年度の踏襲は、逆に言うとそれだけ各年で出費が均等に割り振れるスケジューリングの現れとも考えられます。

まぁ直接関わってはないので詳しくわかりません。
やりがいのなさ
これまた人の考えによって異なる項目であり、人間好き嫌いがあるのは仕方がないかと思います。身バレが怖いのであまり詳細は書きませんが、私は今の仕事内容自体は好き(労働条件は別)ですし、やりがいは感じています。ツイッターでいつもつぶやいているとおりです。

電力システム改革により、特に発電部門は競争に勝ち抜くために会社として変わらなければならないという思いはなんとなく伝わってきてます。
また、現場で作業するだけが技術ではなく、設計も技術の一つと思います。ただ、保守屋は技術に関連しない雑務が多く、割く時間に対して得られる技術は少ないと言われるとそのとおりだとも思います。会社は関係なく自身の成長を目指すような人は最初、他社の同期と比較して遅れをとる焦りが生じることと思います。
成果主義が機能しない
電力会社に限らずいわゆる日本の古き大企業全体の問題点だと感じています。これに関してもそう簡単に変わるものではないと思っています。
先にも述べましたが、自分の捧げた労力に対して最大限のリターンを得るためには努力をしないことが最高効率となるのが年功序列制度です。
ひつじ先輩のようにモンスター社員をしていても、滅私奉公しているその他社員でも給与は殆ど変わりません。また、将来的には管理職になったところで副長よりも給料が低くなったということもあるみたいです。ますますやる気が失せますよね。
一方、私の職場はそこまで減点主義でないような気もしています。過去に失敗したひとでも、その後仕事をこなしている人は偉くなっているように見えます。

人事の裏の話までは私レベルだとわからないのですが。
また、人に嫌われると仕事をしづらいというのは大なり小なり誰にでもあることかと思います。仕事に好き嫌いを持ち込みすぎる人もまた、人事では良くない評価を受けるものだと思うようにしています。

あまりに感情的な人間も確かにいますが、電力会社に限った話ではないとわたしは思っています。
電力会社の向き・不向き
私は「真面目で従順な体育会系スポーツマン」が電力会社向きだと思っていますが、おおよそひつじ先輩の挙げる特徴は当てはまっているかと思います。

ひつじ先輩タイプの人に嫌われることをいとわないタイプもある意味電力会社に向いているとは思います。
ひつじ先輩の記事を踏まえた私の思い
ひつじ先輩は、当たり前を当たり前と主張し、ルールから逸脱していない振る舞いをしているように見受けられます。そうした状況ではルールを作る側が、ルールを守る側を批判すべきではありません。会社は個人を批判すべきではなく、今のルールを批判し改善していくべきです。ひつじ先輩のような社員を上司が押さえつけて非難するのではなく、皆が自らの思いで働くことに積極的になれるような会社になることを切に願っています。
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