電力会社若手社員(院卒)の年収
こんにちは。イルカです。
最近の世の中は売り手市場。電力会社も人手不足を解消しようと新卒採用を増やしたり、中途採用の募集をしている電力会社もあります。しかし、電力の自由化や発送電分離等、電力システム改革が進められ、電力会社はかつての安定イメージとは裏腹に波乱の時を迎えています。
実際、電力業界はかなり不景気であり、平均年収も減少傾向にあります。「電力業界は先行き不透明で、就職しても給料が伸びないのでは?」「逃げ切り世代が高収入で、若手は業績不振で安月給なのでは?」という不安もあるのではないでしょうか。
そこで、電力会社若手社員の年収について公開しちゃいます。
あまり詳細に公開するとどこから矢が飛んでくるかわからないのでぼかしつつ、多少脚色を含めた説明になっていますが大枠は合ってます。
プロフィール
改めて、自己紹介をします。私はイルカと名乗っています。
- 所属:某地方電 5~10年目ぐらい
- 部門:技術系(発電屋)
- 学歴:院卒
- 残業:月20~30時間+危険手当+宿直(宿直拘束は残業時間に含まず)
→現在、月40~60時間程度+危険手当、宿直は無し
というわけで、理系の院卒で技術職を希望している方へ特に参考になる数字となるでしょう。また、若手は部門問わず年功序列でほとんど年収が変わりません。
変わるのは、三交代や宿直、手当ぐらいです。現場にいる間は様々な危険手当をもらうことができます。もう少し年次を重ねると差がついてくるのかもしれません。
電力会社の平均年収
2019年の電力会社の平均年収が以下のサイトに。
上は東京電力で800万超、下は北陸電力で650万程度です。こうしてみると一般的な企業からすると高いように感じられます。大学の同期と比較すると、並程度いった具合です。ただ、技術職でもらえる危険手当や宿直、三交代が含まれており、それらによって年収は底上げされています。特に宿直や三交替勤務はかなり手当が大きくなります。四季報に載っている金額を単純に比較するのは安易であり、こうした手当が含まれていることを頭に入れておく必要があります。また、社員の平均年齢が40歳オーバー、高年齢層と若年層のV字型人口分布となっており、高年齢層の収入が高い印象です。
私の年収
2018年度
- 年収:500万円前後 (各種手当含む)
- 残業:月20~30時間+危険手当+宿直(宿直拘束は残業時間に含まず)
ボーナスがかなり安く、手当によりブーストしているイメージです。宿直手当による増額が大きく、年間うんじゅうまんえんです。また、危険手当についてもそれなりの金額が出ています。これらのおかげで大卒同期と比べると、中の下~中ぐらいです。一方、事務職のような手当がない職場ではより安月給となるため、大卒では下の中ぐらいでしょうか。
2019年度
- 年収:500万円前後 (各種手当含む)
- 残業:月40~60時間+危険手当
異動により宿直勤務がなくなり減収、その分残業時間が増加して昨年度からの変化はあまり見られず。そろそろ他業界の大学同期とも差がついてくる頃です。電力は昇給があまりなく、更に昨年と比べて宿直がなくなったのが効いています。正直言って、下の上ぐらいです。事務職は・・・知りませんが。
どう思ってる?
ぶっちゃけ現状の年収としては特に不満ありません。と去年は思っていたのですが、残業が増えて給料が増えない現状を思うと正直やや不満が芽生えつつあります。年収については各種パラメータのなかでは優先度が低く、以前の記事(転職を検討している理由)のなかで記載したとおり、職場環境や風土のほうが優先度は高いのですが、年齢・経験を重ねても年収の推移として、金額が現状維持(下り勾配)であることは気がかりです。宿直がなくなったため、上り勾配になるべきところが現状維持であったこと、電力業界全体が不振であること、など諸々の事情からやむを得ないところがありますが、発送電分離を迎え、政府にいじめられ、業界全体として一層収支が悪化し、人件費を削らなければならなくなった場合、会社全体がどのようにモチベーションを維持するのかが課題だと感じています。
最後に一言
年収はあくまで、仕事の希望条件の1パラメータにすぎません。この年収を見てどう考えるかは人それぞれです。「地元に帰りたい」「電力業界の仕事内容に興味がある」いろいろあると思いますが、ひとつの参考にしてみてください。dodaでも電力会社を含め、電力業界の求人がそれなりの数ありました。
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