電験三種、H29年度電力問3の解説動画を投稿しました。
H29年度電験3種 電力問3
さて、火力発電分野の環境対策に関する問題です。
火力に関する問題は、毎年出題されているので確実に抑えておきましょう
今回は、硫黄酸化物や窒化酸化物、ばいじんについての出題です。
これらを環境基準値以内の発生量に抑えるために工夫がなされています。
接触還元法とは?
接触還元法とは、排ガス中の窒化酸化物に
アンモニアを注入することにより
窒化酸化物を分解する手法です。
窒化酸化物の酸素と、アンモニアの水素を考えると、
なんとなく窒素と水になりそうだと想像できますね。
化学反応式は、覚えておく必要はありません。
湿式石灰石法とは?
湿式石灰石法とは、石灰と水の混合液により、
硫黄酸化物を吸収、除去する手法になります。
副生品として石膏が回収されます。
化学反応式は覚えておく必要はありません。
二段階燃焼法とは?
二段階燃焼法は、一段階目で、わざと空気が不足した状態で燃焼させます。
そして、二段階目で、不足分の空気を供給し燃焼させることで、
窒化酸化物の生成を抑制することができます。
電気集塵機の原理
電気集塵機について簡単に説明します。
帯電部では、コロナ放電により放出されるマイナスイオンにより、
排ガスに含まれる粒子が帯電されます。
そして、帯電された粒子は、集塵部に印加された電界により集められ、
粒子を分離することができるという原理です。
排ガス混合法(再循環法)とは?
排ガス混合法は、再循環法とも呼ばれます。
空気に排ガスを混合すると、酸素の割合が下がり、
燃焼温度を下げることができます。
結果、窒化酸化物の生成を抑制することができます。
空気中の酸素の割合が増えたり、燃焼温度が上昇すると、
窒化酸化物の生成が増えますので、(5)は誤りになります。
管理人の意見
こういった用語の問題は、ぐぐったら詳細がでてきます。
が、とりあえず、電験3種に合格するために知っておくべきレベルでは
そこまで深いことを理解しておく必要がありません。
電験は出題範囲がかなり幅広く、あらゆる分野を完璧に
理解して覚えておこうとしても、正直かなり厳しいです。
なんとなくイメージをつかめていれば問題ありません。
また、電験3種は選択問題なので、
用語や言葉の意味から概要を連想できるものもありますので、
「この分野は全然勉強していないから諦めた」
とせず、直感で答えを絞り込んでいくことで
わからない問題の正答率も上げることができると思います。
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