電験三種、H29年度電力問5の解説動画を投稿しました。
H29年度電験3種 電力問5
地熱やバイオマス発電に関する問題です
近年ブームの再生可能エネルギー分野の問題は頻繁に出題されています。
ただ、火力発電や水力発電の問題と比べると、
出題される問題の難易度はかなり低くなっており、
概要さえ知っておけば解くことができます。
そういう意味で、かなりオトクな問題です。
ざっくりと知識を身に着けておくことをおすすめします。
地熱発電の特徴(電験3種レベル)
地下の熱による蒸気を用いた発電です。
地下の熱ということで想像ができると思いますが、
適地は火山活動が活発な地域になります。
温泉組合の反対活動などもあります。
地熱発電のメリット
なんといっても、化石燃料が不要なことです。
クリーンな再生可能エネルギーです。
火力発電と比較すると、二酸化炭素の排出量が少なくなります。
ただし、これには例外もあります。
火山性のガスに二酸化炭素が多く含まれている場合もあります。
そして、太陽光や風力と比較して出力が安定していること、
日本では資源量が豊富であることがメリットとして挙げられます。
FIT制度もふまえると、日本に開発の余地があるといえます。
地熱発電のデメリット
まず、建築期間が非常に長いことです。十年程度と言われています。
また、効率が良くないことや出力が減衰していくこともあげられます。
そして、温泉関係者の反対や、自然公園法という壁を乗り越えないと
発電所を建設することができない地域があります。
バイオマス発電の特徴(電験3種レベル)
燃料は、植物や動物などの有機物です。
これがバイオマスと呼ばれています。
木くずなどの固形燃料や、家畜の糞による気化燃料が用いられます。
また、再生可能エネルギーであるため、FIT制度の補助金がでます。
バイオマス発電のメリット
バイオマスのメリットは、再生可能エネルギーであることです。
カーボンニュートラル、と呼ばれています。
燃料の燃焼による二酸化炭素の排出分は、
生育過程での光合成により相殺されるため、
地球環境に優しい発電方法であるといわれています。
また、出力が安定していることもメリットです。
バイオマス発電のデメリット
燃料調達のコストが高いことがあります。
FIT制度があるがゆえに、高価格で長期的に購入されるので、
設備容量が増加し、燃料価格が高騰する恐れがあります。
そして、燃焼温度が低く効率が悪いのが欠点です。
管理人の意見
再生可能エネルギーの分野は、電験では浅く知っているだけで十分です。
深く掘り下げた問題が少なく、かなりオトクなので
一通り勉強しておいて得点源にしましょう。
電験3種の知識以上に地熱やバイオマスについて興味がある方は、
下記の資料を見てみると、詳しく説明が載っています。
またまた資源エネルギー庁の資料です。
地熱発電
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shigen_nenryo/pdf/018_02_00.pdf
バイオマス発電
http://www.meti.go.jp/committee/chotatsu_kakaku/pdf/032_01_00.pdf
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