H30年電験3種理論問1解説~クーロン力~
こんばんは。イルカです。
久しぶりの電験3種動画になります。
今回は、電験3種H30年度理論問1の解説動画を投稿しました。
今回も、文字で補足しつつ説明します。
問題の概要
問題はこちらになります。
クーロン力による力の釣り合いに関する問題です。
基礎の基礎ですが、力学に関する知識も必要です。
電磁気の問題は回路よりも出題数が少ないですが、出題頻度は多いです。
ちなみに問一はわりと複雑な問題が多い印象です。(主観)
本番の試験では飛ばして、後から解くのが得策と言える問題です。
ポイント①:力の書き出し
クーロン力を含めた力学の問題のポイントは、
「対象に加わる力をすべて書き出す」ことです。
この場合、導体球にかかる力は、
・糸による”張力”
・球の”重力”
・電荷による”クーロン力”
今回の問題では、これらの力が釣り合った状態になっているわけです。
ポイント②:クーロンの法則
クーロンの法則は、当然知っていないと解くことができません。
距離の2乗に反比例し、それぞれの電荷の積に比例します。
同符号であれば反発、逆であれば引き合います。
これは簡単にイメージすることができるでしょう。
というわけで、これらを用いれば(ア)(イ)は答えがわかりますね。
ポイント③:力を分解して考える
力を二方向に分解することがポイントです。力学の基本ですね。
水平方向と垂直方向に分解することで式を2つたてます。
糸の張力は斜め方向なので、θを使って、二方向に分解します。
・水平方向の力:クーロン力と糸の張力の水平成分の釣り合い
・垂直方向の力:導体球の重力と張力の垂直成分の釣り合い
また、今回の問題では、三平方の定理による式が与えられているため、
あとはこれらの式を代入してごりごり計算すれば答えを求められます。
ポイント④:接触による電荷の移動
答えは(3)までで絞り込めるのですが、最後の問題も解いてみます。
ここでのポイントは、導体球を接触させることにあります。
電荷を持つ導体球を接触させると、電荷は均等に分散されます。
合計4Qの電荷が、A、Bに2Qずつ、均等に分散されるわけです。
あとはクーロン力の式に接触前、接触後の電荷を代入し、比較します。
接触前に比べて接触後が増加することがわかりますね。
解いてみた感想
やはり計算が面倒であり分量も多かったです。
この問題、飛ばしてしまって時間が余れば解くのが良いと思います。
時間をかけなくても解ける問題を優先してときましょう。
素直にすべての問題を順番に解くというのは得策ではありません。
自分なりにまとめたのですが、解答や解法に誤りがあったり、
より良い解法等アドバイスがあればぜひ教えてください。
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