PR

エネ庁の電力需給調整を学ぶゲームが面白い

エネ庁の電力需給調整を学ぶゲームが面白い

こんにちは。イルカです。

2019年8月6日、エネ庁が小中学生向けのゲームを公開しました。

「電力バランスゲーム~町に電気をとどけよう~」というゲームです。

ゲームから学べること

同時同量の概念

このゲームを通じて電力の需要と供給の同時同量の概念を学べます。

電力系統は、需要と供給が釣り合うことにより周波数を維持しています。

北海道では、需要と供給のバランスが崩れたことにより連鎖的に

発電所停止、供給力不足によりブラックアウトが発生してしまいました。

これをきっかけに、同時同量について知る人も増えたかもしれませんね。

系統関係の話も、専門ではありませんが時折記事にしております。

季節による需要と供給の変化

季節を選択して需給調整を行うゲームとなっており、

四季に応じた需要曲線の特徴を知ることができます。

小中学生が、単純に需給を合わせることを目的としてゲームを

プレイしている場合は意識しづらいかもしれません。

また、太陽光の多い地域と少ない地域の設定があるため、

太陽光の導入量に応じた需給調整の難しさがわかるようになっています。

当然のことながら、太陽光の多い地域のほうが難易度は高くなります。

各電源の特徴

「主要な」電源の特徴が大雑把にわかるようになっています。

(バイオマスや地熱電源は含まれていません。)

ただ、火力の中ではガス、石炭、石油の区別はなく

水力の中でも揚水、ダム式、水路式の区別はありません。

これらについては、実際にゲームをプレイする子供が興味を持ったら

自ら調べて知識を得るように、ということなのでしょう。

詳細はゲームの説明ページを御覧ください。

考慮されていない点

このゲームでは「需給バランス」と「環境評価」のみが評価対象です。

電源の経済性が一切考慮されていないゲーム設定となっています。

本来は、需給を考慮した上で更に経済性を考慮した運転が必要です。

本件とは関係ありませんが、風力や太陽光が本当に経済的になった場合、

大部分を再生可能エネルギーとすることも可能と私は考えています。

また、需給バランスは結果さえよければ全て良しという評価

気象予報によってバランスが崩壊しうるような配分を行っていても、

結果、運良くバランスが保てれば高得点になってしまいます。

実際の運用では、環境評価(CO2排出量減)のためにわざわざ

そこまでのリスクを犯すことは到底ありえません。

とはいえ、子供向けの概略説明を目的としたゲーム。

興味を持った子供が自主的に学ぶきっかけとなれば良いと思います。

実際にやってみた

やはりバランス崩壊を防ぐための一番の重要点は、火力の運転です。

常に火力を部分負荷運転にしておくと、需給バランスが崩壊することは

ないような設定となっています。部分負荷は効率は下がりますが。

一方で、環境価値は、水力に原子力、太陽光、風力をフルに使うことで

高得点に結びつくシステムであり、「環境価値=CO2フリー」

という思想に基づき評価をなされるシステムです。

これらのバランスを上手くとって高得点を目指しましょう。

ちなみに私がプレイしてみた結果は、以下。

ニュース速報次第なので何度かプレイすると高得点が取れそう。

春かんたん:100点 春むずかしい:86点

夏かんたん:100点 夏むずかしい:80点

秋かんたん:100点 秋むずかしい:82点

冬かんたん:100点 冬むずかしい:100点

コメント