電験三種、H29年度理論問3の解説動画を紹介します。
今回も、以前投稿した動画について文字で補足しつつ説明します。
問題の概要
問題はこちらになります。
同じコイル2つをつなぎ方を変えて回路を構成した時の
合成インダクタンスから、コイル単体のインダクタンスと
相互インダクタンスを求める問題です。
この問題は、理屈さえわかっていればすぐに解くことができます。
本番では時間短縮のためにもぜひとも解きたい問題です。
ポイント:コイルの合成インダクタンス
まずは、相互インダクタンスとはなんなのか、
この問題のコイルを引用して説明します。
この問題では、コイル1と2で、鉄心を共有しています。
そのため、コイル1で生じた磁束がコイル2を通過し、
電磁誘導が発生します。その影響を表す計数がMとなります。
Mのプラスマイナスは、コイルの巻線方向により変わります。
コイル1のインダクタンス:L1±M
コイル2のインダクタンス:L2±M
そして、この和が合成インダクタンスです。
合成インダクタンス:L=L1+L2±2M
よってこの問題の合成インダクタンスは、2L±2M となります。
上記を踏まえて問題を解く
左図は磁界を弱め合う方向、右図は強め合う方向になります。
左図合成インダクタンス:2L-2M=1.2
右図合成インダクタンス:2L+2M=2.0
あとはこの連立方程式を解くだけです。L=0.8,M=0.2となります。
まとめ
今回の問題は、相互インダクタンスについてわかっていれば、
連立方程式であっというまに解けるタイプの問題です。
電験本番では、ぜひとも解きたい問題のひとつです。
コイルの考え方は、電磁気のみならず
回路問題を解くために必要な知識です。
ぜひとも理解しておいてください。
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