電力の輸入が抱える問題点を列挙してみた

電力の輸入に関するNHKニュースが報じられました。

電力の輸入は技術的には実用化可能である」という結果だそうです。

しかし、電力の輸入は技術の問題ではなく、政治の問題です。

「技術的に可能である=実用化すべき」といは言えません。

NHKニュースについて

このニュースのソースとなる調査結果について探してみたのですが、

私の探す限りでは見つけることができませんでした。

「研究グループ」と記載されているのですが、

具体的な名称も記載されておらず、詳細は不明です。

(2018年6月11日現在)

詳細が発表されてから議論が行われるのでしょうが、

個人的に疑問に思う点をいくつか挙げてみます。

疑問1.九州・北海道への輸入

ニュースによると、九州、北海道への電力輸入となっています。

以前の太陽光発電に関する記事でも示しました。

九州、北海道は再生可能エネルギーが大量に導入されているエリアです。

九州ー本州や、北海道ー本州への連絡線がボトルネックである現状、

このエリアへ電力を輸入することは得策ではありません。

仮に輸入をすすめるとしても、本州と九州、北海道の連絡線が先でしょう。

また、記事で述べられてはいませんが輸出に関しては論外です。

理由は想像できると思いますが、FIT電力です。

環境のために国民全体で発電コストを負担している電力を、

FIT買取価格よりも安い価格で海外輸出することになるからです。

疑問2.隣国との外交関係

ドイツの場合、EUによる同盟関係の国が隣接しており、

電力を海外に依存するリスクは低いといえます。

一方、日本の場合、韓国やロシアに電力を依存することはリスクになります。

電力は重要なライフラインなので、コストのみを考えて輸入する

ということは政治的にありえません。

ウクライナのパイプラインの例もあります。

また、もしも友好関係をもって連携するのであれば

輸入のみでなく輸出も考慮する必要があるでしょうが、

先述したとおり、「FIT電源」がネックとなります。

疑問3.原子力に関する問題

例えば韓国、ロシアの発電には、原子力発電が2割程度含まれています。

韓国の電気事業 - 海外諸国の電気事業 | 電気事業連合会
電気事業連合会が運営する日本の電気の総合情報サイト。原子力発電の推進と原子燃料サイクルの確立に向け、その中核となるプルサーマル計画や高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の最終処分に関する情報等を配信。
ロシアの電気事業 - 海外諸国の電気事業 | 電気事業連合会
電気事業連合会が運営する日本の電気の総合情報サイト。原子力発電の推進と原子燃料サイクルの確立に向け、その中核となるプルサーマル計画や高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の最終処分に関する情報等を配信。

日本の原子力発電の再稼働を止めている理由は、安全性にあります。

国内の原子力発電所は危険だからと止めておいて

海外の原子力発電所の電力を輸入するということは、

リスクを海外に押し付けているという見方もできます。

電力を輸入に依存しなければならない状況まで追い込まれるぐらいなら、

日本の原子力発電所を再稼働するほうが先決でしょう。

まとめ

今分かる範囲で、私が考える電力の輸入に関しては以上になります。

現状を考えた結果では輸入に対しては否定的な立場です。

ただし、あくまで現状を考えた場合です。

例えば、海外に日本の管理する発電所を建設し、海底ケーブルを利用して

国内に輸入をするというパターンも考えられます。

また、本州と九州、北海道の連携が強化される可能性もあります。

いずれにせよ調査結果についてはNHKのニュースでしかわかりません。

今後、詳細が公表されたときに議論がされるでしょう。

コメント