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九州電力による太陽光発電所の出力抑制

九州電力による太陽光発電所の出力抑制

ここ数日、九州電力による太陽光発電所の出力抑制が話題になっています。

これに対して、一部の人が九州電力を批判しています。

「太陽光を抑制するのは再エネ潰しだ」

「原発を稼働して再エネを止めるのはおかしい」

そこで、今回の出力抑制の「なぜ?」についてまとめます。

・一度の出力抑制で騒ぎすぎ

・出力抑制関係のみならず、ルール違反の発電所に対して厳しい対処をし、

事業者間の公平性を保つべき

というのが管理人の意見です。

なぜ出力抑制が実施されたのか?

電力は、需要=供給(同時同量)を満たす必要があります。

出力抑制されたのは、10月13日(土)、14日(日)の2日間です。

・土日であり、企業による電力消費が抑えられること

・秋であり冷暖房による電力消費が少ないこと

・晴天であり、太陽光発電による電力供給量が多いこと

により、他の発電所の出力を抑制したり、揚水発電所の汲上げを実施しても

供給量が需要量を上回ってしまう予測になったことが

出力抑制を実施することになった主な要因として考えられます。

つまり、それほど「九州では電気が余る見込みだった」というわけです。

製造業に例えるならば、

「売れない製品を大量に作るわけにはいかないので生産をストップする」

といった感じでしょうか。(工場勤務の経験がなく、合ってるか不明)

優先給電ルール 太陽光が抑制されたのはなぜ?

九州電力の優先給電ルールはこちらの資料に記載されています。

https://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0055/4202/ob3v76j5.pdf

こちらに出力の抑制を行う順番が記載されています。

電力広域的運営推進機関により整備されたルールとなっております。

まとめると、優先給電ルールに基づいて火力やバイオマス、

連系線による域外供給を行った上で、なお電力が余るという状況だったので、

太陽光が抑制されたというわけです。(調整力として火力の一部は運転状態)

抑制ルールは再生可能エネルギーの普及に繋がる?

「抑制ルールは再生可能エネルギー普及の障害になる」というのは誤解です。

抑制ルールの存在は、再生可能エネルギー発電の接続量増加に繋がります。

抑制が不可能であれば、需要の少ない時期に供給が需要を上回らないよう

接続量の制限を行う必要があるからです。

供給管理が可能になることで、再生可能エネルギー接続量を増やせるのです。

抑制は極力少なくなるようなルール

また、抑制をできる限り少なくするようなルールにもなっています。

抑制の優先度がかなり低く、揚水発電が優先となっています。

揚水発電は、ポンプアップ、発電の過程で損失が発生しますので、

本来は供給が需要を上回った場合、揚水発電を行うよりも

太陽光発電の抑制のほうが国民負担は少なくなるのですが、

事業者の利益を守るために国民負担を伴う揚水発電を行っているのです。

今回の出力抑制について国際的な比較

このあたりは私はよくわかりません。

安田先生のツイートが参考になりましたので引用させていただきます。

経済性と発電機の特性という観点

また、原子力を止めないのはなぜかという意見もあります。

原子力発電は、「出力の変動に時間がかかる」という特性を持っているため

簡単に出力調整を行うことはできません。

電力が余っている日中に原子力発電所を停止した場合、

太陽光発電による発電量が減る夕方以降の時間帯で

火力発電による供給を増やす必要がでてくる可能性があります。

結果、原子力発電所を運転しておくほうが経済的になるのです。

(原子力発電所の安全性に問題がある場合は、太陽光発電+火力発電が

良いのでしょうが、今回は考慮していません。)

なぜ出力制御した今になって騒ぎ立てるのか

そもそも、FIT制度にはあらかじめ出力制御が織り込まれています。

発電事業者はそれを了承したうえで、太陽光発電所を運営しているはずです。

とはいえ、たまたま自分の所持している発電所が対象になったら

「なぜ私の発電所だけが出力制御対象になってしまったんだ」

と考えてしまう気持ちもわからなくありません。

出力制御不可の発電所はもちろん、その他ルール違反している発電所に対し、

厳しい対処をしていくことが出力制御の公平性につながっていくでしょう。

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