モナコインへの攻撃 Selfish Mining
5月15日、国産の仮想通貨であるモナコインが攻撃されました。
趣味でモナコインのマイニング動画を出したというのもあり、
今回のモナコインへの攻撃について調べたことをまとめてみます。
かくいう私も初心者なので誤解があったらすみません。
攻撃の手法:Selfish Mining
この手法は、マイニングを利用した手法です。
通常、ブロックチェーンは長いものが正しいチェーンとなります。
そして、短いほうのチェーンは切り捨てられます。
これを利用した手法になります。
マイニングしたブロックをブロードキャストせず、
自身で採掘を続けて長いチェーンを採掘します。
そして、自信が所有するモナコインをすばやく他コインに変えて出金します。
その後、自身で採掘した長いチェーンをブロードキャストします。
そうすると、モナコインの売買の後、
トランザクションが消えてしまうという寸法です。
簡単に要約すると、
自分が取引所で換金した記録を持つ短いチェーンを、
自分が採掘して隠し持っていた長いチェーンを後出しして
無効にしてしまうという手法になります。
仕組みを考えれば想像できると思いますが、
この攻撃には、相当のハッシュレートが必要になります。
これにより取引所が金銭的被害を被ることになりました。
Selfish Miningの危険とは?
CC(コインチェック)の問題は、コインチェックの脆弱性が原因でした。
その他、これまでのハッキングは取引所レベルでの問題でした。
しかし、今回の事案はブロックチェーンの仕組みそのものが原因です。
POWの仕組みを採用している通貨は避けられない問題です。
マイニングが偏った集団に行われてしまう
中央集権化のリスクが顕在化してきました。
取引所側の対策
取引所の対策として、承認ブロック数を引き上げました。
十分確認してから承認しましょうというわけです。
昨日よりモナコインの入金受付を一時的に停止しておりましたが、先程入金を再開しましたのでお知らせ致します。モナコイン入金の必要承認回数は、100回へと変更しておりますので、ご注意下さい。https://t.co/wkx0QqJCAL
— ビットバンク bitbank, Inc. (@bitbank_inc) 2018年5月18日
モナコインにおいて Reorg が発生したことを受け、お預入に必要な承認数を一時的に上げました。
本事象に関しまして、お客様の資産に影響はございませんのでご安心ください。— bitFlyer(ビットフライヤー) (@bitFlyer) 2018年5月17日
モナコインにてreorg(巻き戻し)が発生していたため、現在一時的にモナコイン入金に必要な承認数を上げております。
ご迷惑をおかけいたしますが、安全のため、ご理解のほどよろしくお願いいたします。— Zaif – 暗号通貨取引所 (@zaifdotjp) 2018年5月17日
モナコイン所有者への影響は?
あらゆるサービスに対して承認ブロック数が長くなってしまった場合、
当然、取引のスピードが遅くなってしまいます。
しかしながら、セキュリティと送金スピードはトレードオフなので
やむを得ないところがあるでしょう。
ためになるリンク
技術的な詳細はグノシーのブログがめっちゃ詳しいです。
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